ダーウィンの悪夢

この年末年始は見たい映画が結構たくさんある。とりあえず硫黄島2部作は見たけれど、めぐみは終わっちゃったっぽいし、その他にも犬神家だとか007だとか、あと一応どうぶつの森とか。そんな状況だけれどこの『ダーウィンの悪夢』(オフィシャルサイト)を割り込みで見てきた。ドキュメンタリー映画です。JMM村上龍のメルマガ)でこの映画の監督との対談が年明けに配信されたんだけど、これを読んだらものすごく気になったので見てきたというわけです。
話の発端はアフリカのヴィクトリア湖ナイルパーチって魚が放流されて、「ダーウィンの箱庭」と呼ばれた豊かな生態系が云々…って感じなんだけれども、話はそこで終わらずにいろんな方向へ広がって行き、その演出というか構成がなかなか面白い。タンザニアの現地の人々へのインタビューがメインなわけだけれど、映像がなかなか強烈。この映画の内容全てを鵜呑みにする気はないけれど話半分で見たとしても結構すごい内容です。この映画のせいで監督はタンザニアの政治家を中心に、たくさんの政敵を作ったらしいけれど、それも頷けます。
貧しい子供達が食べ物をめぐって争いをしている映像の次に、ナイルパーチの加工工場で儲けているオーナーが立派なオフィスの椅子に腰掛けて「厳しい世の中です」みたいな事を言う映像が出てきたときはちょっと笑ってしまいそうになった。
ドキュメント映画なので映像はそんなにキレイじゃないけれど、ハエの羽音とか妙にサラウンドが効いていてちょっと違和感があったり。ドキュメント映画が好きな人にはお薦め。