ハウルの動く城

※映画の感想には基本的にネタバレを含めないようにしているが、今回は多少含むので注意。
見てきた。『千と千尋の神隠し』同様、DLP上映している映画館があったので今回もそっちで見ようかとも思ったが、面倒になったので普通に見た。
見終えての感想は、思っていたより良かった。そしてやりようによってはもっと面白くなるような気もした。
2時間の尺ではちょっとボリュームが足りないと思う。ソフィーのキャラクタなんかはつかめるが、ハウルに関する描写が少ない気がする。荒地の魔女ハウルのエピソードなんかも、もう少し描いて欲しかったりもする。見る前に、パンフやオフィシャルサイトに載っている物語の概要くらいはチェックして行った方が入りやすい。
ストーリーとしては多少わかりにくい部分もあるが、宮崎作品にしては珍しく愛の物語をストレートに描いているので新鮮な感じ。反戦なんかもテーマになっているんだろうか。予告編を見ただけの知識で見に行ったので、普通のおばあちゃんと魔法使いの恋の物語かと思ったら違ったのね。普通のおばあちゃんではないソフィーの、心の状態と姿との変化がポイントか。けど、ラストはちょっと都合よすぎるかなと思う。
映像的には、やっぱりあの城の動きが良い。けど映像の印象で言うと劇場で見た千と千尋(DVDは例の赤い以下略)のほうが綺麗だった気がする。音もかかしの移動音なんかちょっと面白い。
キャストに関しては、ハウル役が木村拓哉ということでかなり心配だったが、どっこい今まで見た木村拓哉の演技では一番良かったかも。声優の方が向いてるのでは、とさえ思ってしまった。ソフィー役の倍賞千恵子は、おばあちゃんのソフィーはかなりいいんだけど若いソフィーはやっぱりちょっと違和感を感じる。それでもかなり演じ分けてはいたが。あとマルクル役の神木隆之介はすごいね。マルクルがヒゲ面に変身した時の声なんか小生意気な感じがかなり良い。そして国王の声を聴いてネモ船長を連想してしまったのであった。
昔はこういう理不尽というか、ツッコミどころ満載の描写や物語ってあまり好きじゃなかったのだが、最近は普通に楽しめるようになった気がする。これも年をとったせいだろうか。
それはそうと、上映前の「エピソード3 シスの復讐」の予告編がかなり気になった。来年7月上映だそうな。